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February 20, 2018

世界の不動産資産運用会社の未投資資金は2017年7月30日現在、記録的な2,550億米ドルに達した。

オルタナティブ資産データ提供会社プレキンによれば、これは2016年末の2,370億米ドル、2012年12月現在の1,360億米ドルからの増加である。

同調査によると、6月に調査対象となった資産運用会社の68%が不動産価格は12ヵ月前よりも上昇しているとのことだ。この結果、調査対象となったファンド・マネージャーの四分の三が、今年は去年よりも魅力的な投資機会をみつけることが難しくなっていると回答した。三分の一を超える企業が1年前よりも多くの機会を検討する意向を示しており、42%が運用資産の目標リターンを引き下げている(運用資産50億米ドル以上の最大クラスの会社ではこの値は55%に上昇する)。

市場は混雑

JLLグローバル キャピタルマーケッツ リサーチプラナヴ・セスラマンは、「機関投資家がより多くの資金を不動産に配分していることも多額の未投資資金が増加を続けている一因である。不動産に直接投資する機関投資家グループが増えているものの、不動産資産運用会社も不動産への資産配分増加トレンドの恩恵を受けている」と指摘している。

同時に、不動産資産運用会社にとっての投資機会はますます限定的になっている。プレキンは2017年第2四半期の民間不動産投資は887件、630億米ドル相当と報告しており、投資対象が不足していることが問題なのではないと考えられる。むしろ各資産についての取得競争が激化しているため、伝統的な不動産資産運用会社は投資機会を逃すことが増えているのである。

セスラマンは「取引量は2006年と2007年のピークに近づいており、投資活動は高水準となっている」と述べる一方、「しかし市場参加者の数が増えているため、一部の伝統的投資家に圧力が生じている。既に多額の未投資資金を抱えているため、多くのグループが新規のファンド投資募集を停止している」と分析している。

投資の網を広げる

不動産資産を巡る競争の激化と資産運用会社が巨額の未投資資金を抱えていることや、現市場サイクルが既に相当進行していることを勘案すれば、市場参加者はより独創的な投資戦略を求めざるを得ない。これはゲートウェイ市場のプライム資産に限らず、より高リスクな商品タイプや立地への分散投資の可能性を意味する。

セスラマンは、「とりわけ、高リターンを謳う会社はその約束を守るためにあらゆる投資機会を真剣に検討しなければならない」と語っている。では、現在最も優れた投資機会はどこにあるのか。セスラマンは、「物流セクターが引き続き優れた投資機会を提供していると考えているが、すでに未投資資金が多く集まりつつある。物流はオフィスやリテール・セクターよりも若干高利回りを維持している。このセクターで現在最も魅力的な投資機会を提供しているのは、米国、ヨーロッパ、日本、およびオーストラリアである。その規模や関連資産の数から幅広いプライム資産と第2級資産が含まれるポートフォリオへの投資がとりわけ魅力的だ」と力説する。

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