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February 20, 2018

近年、従来型の不動産とは異なるセルフストレージやデータセンター、介護施設、インフラといったオルタナティブセクターへの投資家の関心が高まっている。その背景には、オフィスや商業施設、物流といった従来型の不動産セクターにおける利回りの低下が挙げられているが、実際に投資家は利回りだけを見て投資を行うことはなく、今後の成長が期待できる分野としてオルタナティブセクターを捉えているのだ。

各市場の動向については下記のとおりである。はじめにトランクルームをはじめとするセルフストレージだが、最近不動産投資商品として注目されており、アメリカでは過去20年間、年17%の利回りを生んできた。今後のトランクルームの

需要を牽引するのは、新しく質の高いトランクルームの供給にあると考えられる。機関投資家からの資金が市場投入されることに伴いトランクルーム自体の品質も向上すれば、消費者の認識も拡大し利用率も増加すると予測される。

続いて、データセンターだが、こちらもアメリカでは投資金額が9~11%の成長率を示している。日本でも7~8%の伸びが期待されており、この数値はオフィスや物流よりも高い成長率を示している。しかしデータセンターはその利用者が限られていることもあり、全般的に市場としてはまだまだ小規模であると言える。

一方、高齢者住宅市場の動向についてはどうだろうか。日本では高齢化の進行に伴い、高齢者住宅の需要が拡大している。75歳以上の高齢者は毎年50万人ずつ増加すると予測されており、そのうちの10~12%は、老人ホームや介護

施設に入居する必要性を抱えている。すなわち毎年5万床の介護施設が新たに開設されると考えられ、公共および民間の事業者による施設供給も進んでいる。一方で東京などの都市圏では、人口集中や他の土地利用との競合もあり、供給不足はますます顕在化していくだろう。

最後に、インフラであるが、一般に日本は現物不動産の投資対象として世界でトップクラスの市場であることをはじめ、政情が安定していること、市場データの透明性が確保されており適切な投資判断ができること、そしてインフレへの期待等から注目を集めている。その中でも太陽光発電など、再生可能エネルギー分野が注目を集めている理由には、固定価格買取り制度といった政府による支援があることも挙げられる。買取り価格は低下傾向にあるものの、政府による助成制度に多くの期待が寄せられている。また、事業者の統廃合やテクノロジーの進化等によりさらなる成長が期待できることも、投資家の注目を集める要因になっていると考えられる。

(著: JLL日本 ペルハム ヒギンス)

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