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November 1, 2018

アジア不動産に参入する投資家が増えており、今年も投資額の記録が更新された

直近の世界の資本フローに関するJLLの調査では、アジア太平洋地域の不動産取引額は2018年第2四半期に420億米ドルと、前年同期比で26%上昇している。また、上半期の投資額は810億米ドルと、前年同期比29%増の史上最高水準に達した。
アジア太平洋地域の取引ペースは、市場サイクルの低迷期から回復し始めている世界のいずれの地域をも上回っている。一方でアメリカ大陸とヨーロッパの上半期の取引額は9%の増加にとどまった。
アジア太平洋地域の好調は世界的な取引額にも影響を与えており、2018年上半期の取引額は前年同期比13%増の3,420億米ドルに達した。この合計額は2017年を13%上回り、2007年以来最高の取引額となった。
アジア太平洋地域の取引額の増加が著しいのはなぜか。JLL グローバル・キャピタル・リサーチプラナブ・セツラマンは「オーストラリアや日本などの先進国市場が継続的な回復を続けていることと、低いベースからではあるものの発展途上国市場の持続的成長に牽引されていること」と、2つの要因を挙げる。
上半期にアジア太平洋地域の主要市場のほとんどで投資額の増加が記録され、香港、韓国、オーストラリアを合わせた平均成長率は2017年比110%を記録している。
中国と日本では第2四半期に二桁下落が見られたにもかかわらず、年初の好調に支えられて全般的な投資活動がそれぞれ3%、7%増加している。
しかし、セツラマンは「潜在的な成長力が最も大きいのは、透明度の欠如など多くの要素が投資を抑制させている、より未熟な市場である」と分析する。こうした「未熟さ」が解消されるにつれ、これらの市場が重大な成長牽引要素となっているというのだ。特にインド、インドネシア、中国等の非常に有利な人口構成を有する大規模市場は、地域の将来的な成長について疑いの余地はないと考えられている。
実際、アジア市場の多くでは投資クラスとしての不動産の長期的成長に関するプラス要因が多くある。例えばインド、インドネシア、ベトナムの人口はそれぞれ13億人、2,610 億人と9億3,000万人であり、いずれも中産階級の拡大や急速な都市化、若い人口構成によりガバナンスや不動産透明度の向上が認められる。
一方、他のアジア諸国はいくつかの要素が欠けているといえる。例えば中国は高齢化が深刻で、フィリピンでは政治的不透明感がみられる。しかし不動産についての市場ファンダメンタルズのほとんどは好調だ。
また不動産に有利な政策も導入されている。インドの2016年不動産(規制および開発) 法は透明度を向上させ、中国当局は賃貸住宅の開発を強力に推進している。
オーストラリア、香港、日本に代表されるアジアの先進市場は、地域内外から多くのクロスボーダー資本を集めており、いずれも上昇サイクルが続く見通しである。例えば、JLL は2017 年にそれぞれ26%と13.4%の上昇を記録したシドニーとメルボルン中心業務地区のオフィス市場で今年も賃料上昇が続くと予想している。

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