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November 2, 2016

ベトナムでは2016年、他の東南アジア諸国と同様に気温が平年を上回り、ホーチミン市では記録的な猛暑となった。ただし上昇しているのは気温だけではない。ベトナムの不動産市場も熱を帯びている。

過去24ヵ月で経済環境が大幅に改善したベトナムでは、今年のGDPの伸び率が6.8%に達すると予想されており、達成されればインドに次いで経済成長率が世界で2位の国となる。現在の金利は8~9%でありインフレ率は3%未満となる一方、2015年の対ベトナム直接投資額は前年比12%増の228億米ドル(約2.4兆円)に達している。さらに、海外からの投資は約130億米ドル(約1.3兆円)に達し、そのうち不動産投資に流れる資金の割合も増加している。

「景気回復とともに不動産市場は過去18ヵ月で、特にホーチミン市やハノイなどの主要都市の住宅セクターを中心として勢いが増している」と、JLLベトナムの責任者を務めるスティーブン・ワイアットは述べている。

ホーチミン市とハノイの住宅販売件数は、今年の第1四半期に過去最高を記録し、それぞれ約9,000件および8,000件となっている。供給の不足と需要の増加によってAグレードオフィス賃料が上昇し、空室率が6%にまで下がっている。

ベトナムの小売市場は依然として強弱交錯しているが、好調なショッピングセンターもあり、またいくつかの新しい国際ブランドがベトナムへの進出を狙っている。加えてホテルセクターでは、海外からの訪問者数が2016年の最初のベトナムの不動産投資熱4ヵ月で330万人に急増し、中心地の多くのホテルで客室稼働率の上昇が報告されている。

産業用不動産セクターも改善が見られ、ベトナムの人件費の安さと改善しつつあるインフラを利用しようと多くの企業が関心を寄せている。ベトナムは今後5~10年間にわたり環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の最大の受益者の1つとなるとみなされており、EUとの貿易協定やTPPなど、数々の貿易協定が発効されればこのセクターはさらに成長が見込まれる。

「海外の投資家はかねてからベトナムに注目しており、多くのグループが調査を行い、この市場で足場を固める方法を理解しようとしている。取引数は現在増加しており日本のグループがリードしているが、現在の市況が今後どれだけの期間続くのだろうかと誰もが疑問をもっている。いくつかの点において、不動産市場は天気のようなものであり、現在は熱を帯びているが、いつかは雨季がやってきて、冷え込むことを我々は理解している」とワイアットは語っている。

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